カテゴリ:マヨマヨマヨイガ、マヨネーズ( 11 )

マヨとマヨ兄


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「ゴレンジャーに例えると、ヤイバはアカレンジャー、モクギョがアオレンジャー……」
「マヨはピンクれすかっ!!」
「……キ」
「キ!」
「かなあ、やっぱり」
「ま、まかせんしゃい! れすかっ! カレーを食べまくるれすかっ!」
 く、詳しいなマヨ。
「せ、せめて緑れ……」
 マヨはがっくりと膝を付いた。
「ほら、マヨネーズも黄色だし」
「ちがいなすよっ! マヨネーズはクリーム色れすし、キャップは赤れすっ!」
「黄色いキャップ無かったっけ?」
「それは辛子マヨネーズれすっ!! だいたい五人のゴレンジャーで当てはめるのが間違いなのれすっ!! ここは三人の戦隊に当てはめれば良いのれすっ!! ヤイバちゃんがバルイーグルで、モクギョちゃんがバルシャーク、マヨはバルパンサーれす」
 マヨは手首を曲げて猫が中をひっかく様な動作をした。
「バルパンサーってなに?」
「太陽戦隊サンバルカンれすよっ! 知らないのれすか? 太陽剣オーロラプラズマ返しれすよっ!」
「……マヨって、オタ?」
 マヨはあからさまにしまったと言う顔をして、猫の手のまま宙をかいた。
「ちーちないます、ちないます、お兄ちゃんが、お兄ちゃんがそう言うの好きれDVDとか買っているんれす、それれマヨも色々見せて貰っていたらけなのれす。断じて私はオタれはありません」
「お兄さんオタなんだ……」
「おー、お兄ちゃんは確かにオタれすが、その、白いオタ? といいますか、良いオタなんれす。確かに小さい女の子が給食を運んれいるお人形とか買ってますけろ、良い人なんれす、何の仕事をしてるのか、マヨにも謎れすけろ、一日中パソコンの前にいてヒッキーみたいれすけろ、マヨにはやさしくて、その、うわ、なんれすか、ろうして膝を付いて絶望の表情をうかべるんれすかっ! 部屋はごみごみしていて、勝手に掃除すると烈火のようにおこりやすが、それ以外は温厚れすし、外に出ない事を別にすれば人畜無害れすし、その、Hなゲームとか一杯あったり、しやすけれどもマヨはお兄ちゃんが大好きれ、お母さんは時々お兄ちゃんの事をみて、ヤレヤレという顔をしやすけろ、それでも、なんかネットで仕事はしてるみたいれ、マヨにビラビラが過剰な真っ黒な服を買ってくれたり、メイドさんが着るような服を買ってくれたりするんれすっ! さすがにスクール水着を買ってくれたときは気持ち悪いのれゴミ箱にすてましたけろ、れもれも、いいおにいちゃんなんれすよっ!!」
 マヨ兄……。
「ななな、なんで同情に堪えないって顔をしてるんれすかっ!! マヨ家はなんの問題もない幸せ家族れ、微笑み街道まっしぐらの明るい家庭生活なんれすよっ!!」
 僕はマヨをしっかり抱きしめた。
「強くイキロ」
「うがーーっ!! 何か異常にむかつきやすっ!! 人の家庭の事情はほっといてくらはいっ!!」
 良いんだよ、虚勢を張らなくても良いんだ。辛かったね、マヨ。
 外は雪が横殴りに飛んでいた。廊下はシンシンと冷えている。
 冷たく暗い廊下で僕たちは抱きしめあった。
 うごっ。マヨに鼻っ柱を頭突きされて僕は廊下にひっくり返った。
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by sakananovel | 2005-10-23 21:45 | マヨマヨマヨイガ、マヨネーズ

ノブナガ君の闘い


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 カグラと別れて理科室を後にした。
 薄暗い廊下。外は闇。空気はシンシンと冷えていて僕の吐く息が、白くまとわりついて消える。
 歩きながら考える。
 今の僕は只の人間だが、なにかやれることがあるのではないかと考える。
 マヨイガの中の校内での闘いは、たしかに魔物のカグラや超絶に訓練したヤイバやモクギョが主役だ。(マヨはこの際考えに入れないことにする)
 時計を見る。三時、入った時間を示している。時間が解らない。体感ではもう夜の九時ごろなんだが。
 潜水艦に居るのと同じ。地下坑道に居るのと同じ。
 今日はまだ良い、でも、体感で三日、四日とたつうちに体のリズムも狂って来そうだ。
 保健室に着く。まだ誰も帰ってきていない。
 温かい室内に入るとホッとする。
 電気はどこから来てるんだ?
 校内に発電施設があるんだろうか。そうでないとおかしい。

 さて、どうしたものか。

 丸椅子に腰掛ける。食糧や雑貨が雑然と保健室の隅につまれている。
 ザッと見ると四人で十日分ぐらいか。
 なんとか目立たないようにカグラとヨシキを支援しなければな。
 三人娘にばれたら我が陣営は壊滅だ。というか、僕が倒されたらゲームは終わりだし。
 とりあえず、現状の把握だ。
 僕は保健室の棚をあさった。
 ノートとシャーペンを確保した。

 どやどやと三人娘が帰ってきた。
「あれ、ノブナガ君なにやってるの?」
 ヤイバが僕に声を掛けてきた。
「物資の確認だよ。管理してるのはだれ?」
 三人娘は顔を見合わせた。
「買ってきたのは(ポクポク)私です(ポクポク)でも管理は適当にやってますよ。(チーン)」
 ふむ、思った通りだ。雑然とつんであるもんね。
「了解。リストを作るよ」
 ヤイバがいぶかしげに僕を見ていた。
「あ、ごめん、でしゃばっちゃって、どうにも暇でさ」
「あ、そうなんだ、確かに保健室にずっと居ると暇かもねー」
「暇なんで、色々僕に出来ることをやろうかと思って」
「ノブナガくん、偉いれすねー」
「たしかに(ポクポク)リスト化してくれると(ポクポク)たすかりますね(チーン)」
「僕は一般人だから戦闘はできないけど、後方支援という闘い方があると思ったんだ」
「あ、それは良いね」
 ヤイバがにっこり笑った。
「あと、掃除と料理をやろうかと思うんだけど、どう?」
 え、という感じで三人娘はたじろいだ。
「わ、悪いよ、男の子にそんな家事とかさせちゃ」
「ノブナガくんは(ポクポク)巻き込まれたんだから(ポクポク)のんびりしててくださいな(チーン)」
「ごめんね、僕、動いてないと落ち着かないんだ」
「ノ、ノブナガくんは家事得意なんれすか?」
「母さんが小さい頃死んだんで、ずっと家は僕が見てたんだ。大丈夫、大抵の料理は出来るよ」
「なんれすって」
 マヨがたじろいだ。何故そこでたじろぐのだ。
 はーん、さてはマヨは家事が苦手だな。

 相談の結果、僕が物資の管理、清掃を受け持つ事になった。食事は順番制となったが、そう遠くないうちに僕の仕事になるだろう。

 よし、これで物資をカグラとヨシキに横流しする準備が出来た。あとでカグラと会って食糧配達の方法を決めよう。
 なにも正面切っての斬り合いばかりが戦闘ではないと言うことだ。

「悪いですね(ポクポク)本来なら(ポクポク)私の仕事なんですが(チーン)」
「いいって、僕は出来ることからコツコツとやるのが好きなんだ」
「マヨ、お風呂行ってきやす。覗かないでくらさいね」
「大船観音に誓って言う、絶対に覗かない。死んでもだ!」
「い、いや、そんなに全力で否定しなくても良いじゃないれすか。ちっとぐらいだったら覗いても良いれすよ」
 覗いても面白くなさそうだし。
「早く行って来なさい」
「ハーイ」
 マヨはパタパタとシャワー室に向かってかけていった。
「ふふふ(ポクポク)懐かれてますね(ポクポク)」
「懐かれてるね」
 僕はリスト作りを再開した。
「マヨの気持ちに答える気はないのですか?(チーン)」
「答える気持ちはまったくないね」
「趣味じゃないのですか(ポクポク)ああいう可愛い系は(ポクポク)」
 僕はびっくりしてモクギョを見た。
 モクギョは目を伏せた。
「ごめんなさい、可愛い系は言い過ぎでした。(チーン)」
「珍獣系だ。僕が好きなタイプは、もうちょっと……」
 モクギョが興味深そうに僕の目を見ていた。
 視線を合わせる。
「知的な会話とか楽しめる、自分を持っている女の子が好きだな」
 モクギョの目が少し泳ぐ。
 ふむ。石仏ではないようだね。
「宗派は天台?」
「浄土真宗ですよ(ポクポク)西本願寺です(ポクポク)ここらへんは一向一揆が多かった土地でして(チーン)」
「千年前だと浄土真宗は無いのでは?」
 モクギョの眉が、オヤという感じに上がった。
「意外ですね。(ポクポク)仏教に詳しいのですか?(ポクポク)禅宗から改宗しましてね(チーン)」
「そうなんだ」
 その後、僕はリスト作りをしながら、モクギョと色々知的な会話を楽しんだ。

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ノブナガ君、搦め手から動きます。
モクギョは知的クール、おでこ系で進めていきましょうかね(^^)
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by sakananovel | 2005-10-22 00:13 | マヨマヨマヨイガ、マヨネーズ

マヨネーズ乙女ゲー

伯爵さまのミクシイ日誌で読んだのだが、乙女ゲーは企画とシナリオが足りていないらしい。
(エロゲーだって良い企画とシナリオが足りているとは思わないのだが……)

ふむ。
マヨネタを乙女ゲーに改造するとどうなるか思考実験してみましょう。

主人公>マヨ
ちょっとどんくさいけど、がんばりやのマヨネーズ魔法使い。

相手役
ノブナガ君
イケメンの転校生、ちょっと影があるけど、生真面目な感じ。

ヤイバ君(性別転換)
同級生の剣客。カコイイけど不良系。マヨに向かって乱暴な口をきくのだけど、根はいい人。

モクギョ君(性別転換)
理知的な僧侶系高校生。穏やかで優しい、ヤイバが暴走するのを良く止める。

い、意外に普通だな(笑)

お話の流れ
ヤイバ、モクギョ、マヨの三人は黒の殿様を倒すためにマヨイガ結界に籠もる。
結界発動の時に巻き込まれた転校生のノブナガ君と一緒に四人の協同生活が始まる。
マヨはノブナガ君の事が気になって気になって仕方がない。そんなマヨを見て、ヤイバは何となく面白くない。
時の止まった学校で、黒の殿様の手先、カグラ(ビジュアル系悪役)とヨシキ(ショタ系悪役)との闘いが始まる。

吹雪がやむとき、マヨが見るものは! そしてノブナガ君の隠された秘密とはっ!!

マヨマヨマヨイガマヨネーズ!(乙女版) 請うご期待っ!!

……いや、作りませんですよ。

日常スケッチ---------------------

「いや、マヨ……、自分を主人公にして、友だちを男の子化したドリーム小説はいかがな物かと……」
 僕はマヨをたしなめた。
 マヨは怪鳥のような悲鳴を上げて僕の手からノートをひったくった。
「ななななな、なに勝手に読んでるんれすかっ!! しかも心をえぐるような批評までするらんてっ!!」
「いや、落ちてたし」
「ここここれはわらしがわらしの娯楽ために書いた小説れ、類似する事項や事件があったとしれも、それは偶然の一致でマヨに責任はいっさいありませんのれあります」
 マヨは動揺してブルブルと震えながら一頁目にあった注意書きを一気に読み上げた。
「うぷぷ、ヤイバ君は良いよね」
 マヨは震える手で腰に下げたマヨネーズにじわりと手を伸ばした。目が本気にいっちゃってる。ヤバイっ!
 声はでていなかったが、唇が「殺す」と動いていた。
「で、でも、結構面白かったよ、引き込まれた」
「え? ……ほんとうれすか?」
「うんうん、結構文章うまいねマヨ」
 マヨはニヘラと笑った。
 赤くなって、目が笑った。
 僕は命を取りとめた。
「そんなあ、てれちゃいまふよ、マヨは将来文豪になりたいのれす」
 ……貴様、文豪だと……。何思い上がってやがる。
 でも奔放な想像力があるから上手くするとラノベ作家か同人シナリオライターぐらいはなれそうかも。
「この小説の中のノブナガ君の秘密ってなに?」
「えー、恥ずかしいれすよー、ノブナガくん本人に言えないれすー」
 マヨがグネグネと僕の前で不思議な踊りを踊った。
「実はお話の中では、ノブナガ君が黒の殿様なんれすよー、魂が転生したのれす~」
 ……。
「は、は、ははは。そ、それは面白いなあ」
「愛するノブナガ君が本当の敵れ、マヨの心はさざ波のように揺れ動くのれす!」
 さざ波ぐらいなのかよ!! 
「そ、そうなんだ、で、小説のマヨはノブナガ君をどうするの?」
「ぶっ殺しやす」
 即答かよっ! 迷えよ!
 やっぱり体が復活するまえに、マヨは始末しておこうか。
「そして黒の殿様が消滅する時に、ノブナガ君の本当の心が蘇って『マヨありがとう』って言うのれす」
 滅んでも絶対それだけは言わないと奈良の大仏に誓ってもいい。
「そしてそしてれすねっ!『僕が本当に好きなのはマヨだったよ』と言って消えていくのれすっ! きゃーっ!!」
 僕はマヨの右側からくるりと入り、左足をマヨの左足にかけ、マヨの右手を脇に流し、マヨの首を両腕で固めた。
「ぎゃーーー、コブラツイストをするりとかけないでくらはいーっ!!」
「だまれ、思わず大技突っ込みを使いたくなるようなオチを構想するなっ!」
 死んだってそんな事を僕が言うものかっ! ふざけるな。
「ギブれす、ギブギブ!」
つづく--------------------------------------------------

なんだかんだ言って、結構、仲が良い。
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by sakananovel | 2005-10-18 22:57 | マヨマヨマヨイガ、マヨネーズ

マヨマヨ、序盤の雑感

読み返して見たのだが、これはマヨネーズ成分抜くと、主筋は結構普通の伝奇ですな。
主人公が魔王という作品はラノベでたまにあったと思うし。
ちなみに保健室に入る前まではノブナガくんが殿様だとは私も知りませんでした(^^)
正確に言うとノブナガと名前を付けた>ノブナガ……六天魔王>おおそうじゃ、彼が悪の総本山なのだ。
という思考の流れであります。ネーミングは怖い物ですね。
思ったよりカグラは重要なキャラかも。幼なじみの死骸に取り付いている営業マンみたいな口調の魔物ってのは結構いいかもしれない。
今のところエロゲーに会わせて仮組してますが、エロ系抜けばライトノベル展開も出来そう。パラメーター使って恋愛シミュ展開も面白そうですが。まあ、本製作はまだまだ後ですから(^^)

キャラ的にはヤイバの絵はそろそろ見えるのだけど、モクギョが見えない。キョロリンがモクギョ持って歩いている絵が浮かぶのはなぜかなあ。説明系だからか? 仏教系で真面目な感じとは決めているのだが。
ノブナガ君の目的は悪なんだけど、計画の遂行自体は生真面目で正しい。だが、大目標が間違っている感じで一つ。プレジデントとか仕事系オヤジ本が好きみたいですな、ノブナガ君。
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by sakananovel | 2005-10-16 13:16 | マヨマヨマヨイガ、マヨネーズ

理科室

 理科室に向かう。
 真っ暗な廊下を足音を消してひたひたと歩く。

 理科室に入ったらカグラはもう来ていて、ストーブの前で手をこすり合わせていた。
「いやあ、寒いですね」
「校庭でなにしてたの?」
「結界にほつれでも無いかと思いましてね。さすが伝統のある結界ですよ。かなりがっちり出来て居て壊せそうもないです」
 遠野物語とかで、マヨイガはかなり有名だからね。
 伝説伝承のある魔法は有名度で力が違う。世間のイメージが魔力に補強されるためだ。
 僕も寒いのでストーブに手をかざした。
 真っ暗な理科室で、風の音だけが高い。

「しかし、殿様は何でここに居るんですか」
「ポテチー買いに行ったら巻き込まれた」
「世界を滅ぼす者がポテチー買いに行かないでくださいよ」
「そんな事より戦況は?」
「かなりヤバイです。元々封印の戦士を想定して戦力を組んでまして、ヤイバとモクギョ相手なら拮抗するはずだったのですが。なんかみょうちくりんな魔法使いがオマケに付いてきまして」
「ああ、マヨだね」
「マヨネーズ使いなんざ初めて見ましたよ。最初は笑ってたんですが、マヨネーズ使いの癖に強い強い」
「僕も見たよ。馬鹿馬鹿しいが威力は強そうだ」
「あー、威力だけじゃないんですよ」
「と言うと?」
「魔法はご存じの通り、精神力を力に変えるので限界があるんですね。平たく言うと疲れるんです」
「うん、そうだね」
 カグラを呼んだときは僕は三日間熱を出して寝込んだ。
「あのマヨネーズ女は精神力つかってません」
「へ?」
「マヨネーズから直接魔力が……」
「印章魔術じゃないのかっ!」
「最初はマヨネーズが触媒になった印章魔術かと思ってたんですがねえ、どうやら、マヨネーズ自身の魔力を引き出してるっぽいです。印章にしては描かれる図形が出鱈目すぎです」
「と言うことは、事実上無限魔法機関?」
「そうです、まだ気がついてないようですが、奴はマヨネーズをよそから呼び出せますから、事実上無限魔法機関です」
 古今東西の魔法使いの夢だった無限魔法機関が、あんなものの手で、しかもマヨネーズで実現したのかっ!
「殿様が編入してくる前に体を掘り出して置きたかったんですけどねー」
「こちらの味方は?」
「私とヨシキだけですよ」
「くそ、四天王の半分か」
「ハクサンかミツダマのどっちかが居れば心強いのですが」
 カグラは小さく首を振った。
「ネットは通じてないのか?」
 ちなみに僕たちの連絡手段はインターネットだ。パスワードの付いたWIKIを使って計画を立てたりしている。
「マヨイガと外で時間軸が違いますのでね。不通ですよ」
「まいったな」
「とにかく向こうに動きが無いので油断してました。戦力比もそうですが、何より食料と休む所が在りません」
「食べ物と睡眠か」
「灯油は各クラスに少しづつ残った物を使えば持ちそうですが、食料はどうにもなりません、私もヨシキも半分肉体ですからね」
 カグラもヨシキも死んだ人間の体を使っている。
 カグラなどは僕の幼なじみの体だったりする。

『ノブちゃん……。わたしもう駄目なんだよ……』

「辛そうな目をして、私の顔を見ないでくださいよ」
 苦笑いしたカグラにたしなめられた。
「あ、ごめん」
 終わった事にくよくよするのは良くないね。今は世界を滅ぼす事を優先させないと。
 沈黙が理科室に降りて来た。
 遠く「マヨネーーズガトリングボンバー」と技名を叫ぶマヨの声が小さく聞こえてきて、爆発音が微かに響いた。

「とりあえず、殿様が奴らの巣に潜り込めたのは幸いですね。隙をみて一人で良いから倒しちゃってくださいな」
「一人倒せば戦力は拮抗か」
「ナイフか包丁でぐさっと」
「いやあ、一人倒すのは良いけど、他の子に僕が倒されそうだ」
「むー、今の殿様は只の人間ですからねえ」
「それにヤイバもモクギョも出来れば僕の手駒にくわえたいな」
「意外にお優しい事ですね」
「沢山の人の力と知恵を合わせないと、世界を滅ぼすことなんかできないよ」
「どうせ最終的にはみんな死んじゃうんですから、こうばっさりとですね」
「そういう事をするから、今まで誰も世界を滅ぼす事ができなかったんだよ。どうせ、とか、所詮とか言って手順を甘くする。省略する。いい加減な事をする。それでは人は付いてこないし、結局、計画は駄目になって終わりだよ」
「やや。殿様は生真面目ですね。そういうところ、私は嫌いじゃないです」

 カグラは手をポンと叩いた。
「おお、そうだ。どうでしょうか、殿様が奴らをくどきまくるというのは?」
「はあ?」
「殿様結構イケメンですし。口も上手いし」
「僕ってイケてるかな?」
「連中も年頃のお嬢さん達ですからねえ。こう、愛欲と恋の炎でメロメロにしてですな」
「ふむ。確かにグループの足並みを崩すなら恋愛のもめ事か」
「心に迷いが出れば戦力も減りますしね。殿様の体を掘り出す時間も稼げます」
 ふむ、ヤイバみたいな綺麗な子を落とし屈服させるのは楽しそうだな。モクギョもアレで胸が大きいし。
 くくく。
 なんだか僕はとても楽しくなってきた。
 ……。
 …………。
 ………………。
「あの、カグラ先生」
「はい、ノブナガ君」
「死んでも手を出したくない娘が居る場合はどうしたら良いでしょう?」
「……ご、ご愁傷様です」
 カグラに合掌されたよっ!
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 うむす。
 ナンパとか口説き落としを物語に組み込むのは難しいのだな。
 なぜなら、男のお子さんというのは、恋愛は興味のある事の余技でやるものという固定観念があるからだね。
「ちょっと、積極的になってみた」
 とか理由を付けても、ナンパはナンパで、やっぱりサブ目的な感じがどうしてもつきまとうから、ナンパしまくる主人公には、今一感情移入しにくかったりするのですのう。

 今回は口説き落としとノブナガくんの目的が合致してるので、かなり動きやすいかも。

 ゲーム中にカグラから好感度が解るメガネをもらっても面白そう。
「ふむ、ヤイバは誉めてもあまり好感度があがらんな」とか
「モクギョには物を尋ねるといいのか」とか。
 当然だがマヨを見ると
「255、好感度が完ストしてるよ」
 だが、手は出しかねる、みたいなー(笑)

 殿様側にカグラの他に男の生徒会長を出そうと思ったが、要らないかも。
 女子系を出すか。
 カグラが着物系美少女仕事バリバリ系なので、どうすっかな。
 ロリ。メガネ。アヤナミ系。うーんうーん。

10/17日、修正
 なんかカグラとノブナガ君がHしてたという事実が、妙にうすぎたない感じがしてたのだが、よくよく考えたら、幼なじみの肉体を無断で汚してる事になる訳ですな。魔力注入にHを使おうと思ってたのですが、カット。
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by sakananovel | 2005-10-16 00:25 | マヨマヨマヨイガ、マヨネーズ

保健室にて

さて、話をツイスト。

かなりひねった設定になりました(^^)

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 保健室の戸を開けると、もわっとした温かい空気が流れて来た。
 ストーブが赤々と燃えていてとても温かい。
 消毒薬の匂いが微かに匂う部屋の中で、ヤイバが丸椅子にちょこんと座わり、日本刀の刃を小さな砥石でこすっていた。
「あ、転校生くん、大丈夫だった。はぐれちゃってごめんね」
「いや、大丈夫だよ、そっちこそ大丈夫だった?」
「あれくらいは楽勝楽勝」
 かか、とヤイバは笑って日本刀を研ぐ。
 保健室は彼女らの基地になっているようだ。部屋の隅にカップラーメンやレトルトご飯などの保存食がつんであった。
「今学校は時の狭間にあるので、(ポクポク)外の時間は止まってますが(ポクポク)体内時間は流れるんですよ。(チーン)」
「お風呂は体育館脇に温水シャワーが在りやすのれそこれ」
「ベットは二つしかないから、交代制ね」
「な、長丁場になるのか?」
「そうですねー(ポクポク)体感時間で一週間はかかるかも(ポクポク)でも、敵側は準備してないでしょうから、三日もあれば崩れるかもしれません(チーン)」
「敵?」
「あそこれすよ」
 マヨが対面の校舎を指さした。三階に電気の灯っている部屋がある。
「生徒会室が奴らの根城よ。あっちの校舎の下を掘って殿様を目覚めさせようとしてるわ」
 ヤイバは懐紙で刀身をぬぐうと流れるような動きで納刀した。
 パチンと良い音が保健室の中に響いた。
「事情の方は? 転校生君?」
「ノブナガくんれすよ」
「一通りは(ポクポク)話したよ(チーン)」
「ノブナガ君かあ、格好いい名前だね。わたしはヤイバ、よろしくね」
「よろしく」
 ふむ、三人の中ではヤイバがリーダー格、モクギョが参謀、マヨが三等兵らしい。
「巻き込んじゃってごめんね。まあ、キャンプにでも来たつもりで楽しんでね」
 ヤイバはにっこりと笑った。
 僕もつられて微笑んだ。
 マヨが僕の手を引っぱった。
「な、なに?」
 マヨはニッパリ笑った。
 ……。
 僕はマヨの額にチョップで突っ込んだ。
「あれ、マヨってば、ノブナガ君に……」
「一目惚れって奴らしい(ポクポク)」
「珍しいね、マヨ、男の子苦手なのに」
 ヤイバとモクギョが部屋の隅に行って、小声で喋っていた。
 というか、ヒソヒソ話に木魚はいかがなものかと……。
「それが、もー、やることなすこと裏目で(ポクポク)」
「あー、マヨはそっちの経験ないからねー」
「見ていて痛々しい(チーン)」
「これは応援しなければいけないねっ」
 やめろっ! そんな恐ろしい相談をするんじゃないっ!
 僕は額からだらだら脂汗を流した。

「さて、私たちはちょっと戦闘行ってくるね、ノブナガ君はお留守番よろしく」
「解った。魔物って、ここ入ってくる?」
「大丈夫ですよ(ポクポク)聖別されてますので(ポクポク)魔の物は保健室には入れません(チーン)」
「いってきやす、マヨがんばりやす」
「が、がんばれ」
 三人は連れだって保健室を去って行った。
 僕だけが残された。
 腕時計を見た。
 秒針は動いている。でも、三時。マヨイガに入ってから二三時間経過しているのに短針と長針は動いてないようだ。
 しゅんしゅんとストーブの上のヤカンが蒸気を噴き出していた。
 外はもう真っ暗で、雪だけが飛ぶ。
 雪は積もらないのかね……。
 端まで行って戻ってくるのかもしれないね。
 ヒュウヒュウと鳴き声のように風の音がする。

 ふう、まいったな。

 窓越しに校庭を見た。
 暗いグランドには真っ白に雪が積もっている。

 グランドにポツリと花のような物が咲いた。
 違う。赤い着物を着た女の子がグランドを歩いている。
 あれ? あれは。
 僕は窓を開けた。
「おーーい! カグラッ!」
 カグラはこっちに気がつくとパタパタと寄ってきた。
「殿様じゃないですか、なにやってんですか、そこ敵の本拠地ですよ」
「なんだか不思議なご縁でここに居るんだ」
 カグラが保健室に近寄ろうとしたら、バチバチっと火花が散った。
「うわっち」
「結界か」
「厄介ですよ、奴ら準備満タンで異界結界発動しましてね」
「戦況は?」
「押され気味です。あっちの棟に理科室がありますよ、そこで話しませんか?」
「わかった。行くよ」
 カグラは僕が召還した魔の物だ。
 魔物だから性格歪んでるかと思ってたけど、意外に素直で良い奴だった。

 そう、三人娘は気がついていないけど、僕は黒の殿様だ。
 まだ、体が復活してないので、一応普通の人間で魔力もない。だから聖別にもひっかからない。
 僕の最終的な目的は世界を滅ぼす事だ。
 がんばろう。

つづく
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by sakananovel | 2005-10-15 02:01 | マヨマヨマヨイガ、マヨネーズ

マヨマヨ・マヨイガ・マヨネーズ

上記のようなタイトルに変えようかと(笑)
メインヒロイン変更>マヨ
だいたいのストーリーラインが出来ましたですよ。

ジャンルはマヨネーズ伝奇でひとつ。

敵側に生徒会長と女の子を増強。
ふーむ、3D迷路アドベンチャーにしてもおもろいかなあ。

モクギョとヤイバのキャラを立てねば。マヨに負けておるのです。

ま、こんな感じで時々お話が降ってくるわけですな。
結構育ってる方かもしれませぬ。
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by sakananovel | 2005-10-14 01:37 | マヨマヨマヨイガ、マヨネーズ

モクギョ

「吹雪はいつやむのか」ヒロイン二人目~。
鳴り物系美少女モクギョさん(ポクポクポク)登場ー(チーン)

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「君たちが遅いので(ポクポク)お迎えにきましたよ。(ポクポク)大丈夫でしたか?(チーン)」
 モクギョと呼ばれた少女は腰の前に付けた携帯用の木魚と鉦を叩きつつ、僕たちにそう言った。
「酷いのれすよ、ノブナガ君は戦国武将みたいな名前らのにマヨネーズが嫌いとかぬかしやがるのれすよ!」
「君はノブナガ君と言うのですか(ポクポク)私はモクギョと呼ばれています。(ポクポク)コンゴトモヨロシク。(チーン)」
「な、なんで木魚を叩いてるの?」
「いや(ポクポクポクポク) 気にしないでください習慣です(チーーン)」
 この学校は大丈夫なのか。全国から奇天烈少女ばかり集めたアレな学校ではあるまいな。
 僕は明後日からの新生活が不安でたまらなくなった。
「モクギョちゃんは打楽器僧侶なのれす」
 なんだよ、その打楽器僧侶ってさ。
「それじゃ、日本刀を持ったあの子も魔法使い?」
「ちがいますよ。(ポクポク)ヤイバは侍なので(ポクポク)剣技で戦いますよ。(チーン)」
「ヤイバちゃんて言うのか……」
 昇降口で一回会っただけなのに、なぜだか彼女がとても懐かしい。彼女のリンとした顔を思い出すたびに、僕の胸になにか甘酸っぱい気持ちが沸き上がるのに気がついた。
「マヨネテレパシ~。いまノブナガくんはわらしの事を思って胸を熱くしましたれ」
「してない。なんで脳がマヨネーズで出来た娘を思って胸を熱くせねばならんのかっ! それよりも何だ、マヨネ付ければ何でもありかっ!!」
「ああ、ノブナガくんがわたしを叱咤激励しやすよっ」
 叱咤はしたが激励はしてない。

 僕たちは保健室に向かって歩き出した。
 モクギョがポクポクとリズムを取って木魚を叩いていた。
 外を見た。依然として猛吹雪。学校自体が凄い速度で闇の奥に移動してるような錯覚を覚えるぐらい、外は横殴りに雪が飛んでいた。
「吹雪やまないなあ。家に帰れないよ」
「やみませんよ(ポクポク)」
「なんでっ!」
「ノブナガさんはマヨヒガって知ってますか?(ポクポク)」
 マヨヒガというのは、遠野物語とかに出てくる、山奥の不思議な家だ。
 山中迷い込んだ村人が、その家に入ると生活感はあるのだが家人は一人も居ない。待っても誰も出てこない。
 マヨヒガからお椀とか生活に関わる物をかっぱらって来ると幸運が来るという、なんともかっぱらい上等の伝説だ。
「だいたいは」
「現在真行高校は(ポクポク)マヨヒガ状態です。(ポクポク)敵を倒すまでは吹雪はやみません。(チーン)」
「え?」
「何で入れたのかは知りませんが(ポクポク)ヤイバと私で吹雪のマヨイガ結界を張ってあるんです(ポクポク)外と中で時間の流れがちがうんですよ。(チーン)」
「ノブナガくん、ノブナガくん」
 マヨが廊下の掃除用具入れからちりとりを出して僕に渡した。
「持って帰ると幸せになれやすよっ」
 ちりとりでマヨの額につっこみを入れるとポコと良い音がした。
「君たちは何なんだ、あのニョロニョロした物はなんなんだよ」
「この高校はですね(ポクポク) あるお城の跡に立っていまして(ポクポク)あるヤバイ存在の墓の上にあるのです。(チーン)」
「やばい存在?」
「ええ、中世にここの領主が(ポクポク)異界の者と契約を結びましてね(ポクポク)異形の物と化したのです(チーン)」
 公立高校はいわく付きの土地に立つ事が多いと聞く、土地代が安いので想像力の無い学校関係者が平気で禁忌の地に学舎を建築してしまうわけだ。
「中世に私の先祖と(ポクポク) ヤイバの先祖が協力して(ポクポク)かの物を倒し封印したのですが。(チーン)かの物は滅び際に(ポクポク)『我は千年ののち必ず復活する、その日をもってこの世界の終焉とせん』とか(ポクポク)負け惜しみを抜かして滅んだわけですよ。(チーン)」
 お、お約束だなあ。
「かの者の名は(ポクポク)」
 それは、いわば魔王だ。中世に現れた世界を滅ぼさんとする魔王。
「黒の(ポクポク)」

「殿様(チーン)」

 ……。
「殿様は怖いれすねー」
「おいっ!」
「だってそう言う名前なんですよ(ポクポク)」
「大魔王とかっ! 混沌皇帝とかっ!! せめて王様系の名前を付けてやれよっ!! 殿様だと格好悪すぎるだろう」
「いや、事実、殿様でしたしー(ポクポク)」
 ああ、殿様、殿様といえばもう志村ケンの馬鹿殿の姿しか浮かばないわけで、白塗りはしていなくても茶筅髪を結っているだろうし、魔の物としての威厳の欠片もないぞ。
「で、われわれ三人は(ポクポク)黒の殿様を復活させようとする(ポクポク)邪悪な者を倒すべく。(チーン)彼の命日の千年後の今日(ポクポク)吹雪の結界の準備をして(ポクポク)ここで待ちかまえていたわけですよ(チーン)」
「結界が発動したときに僕が巻き込まれたのか……」
 迷惑な話だ。
 ……。
 …………。
 ………………。
 おや?
「ヤイバとモクギョの祖先が封印した?」
「イエスアイドウ(ポクポク)」
「これは?」
 僕はマヨを指さした。
「……(ポクポク)」
「なんれすか?」
「……(ポクポク)はっきり言いましょう。(ポクポク)マヨが何者かは私たちにも良く判りません。(チーン)」
「わらしは調味料魔法使いれすよ」
「その驚天動地の不可思議技術はどこから学んだんだ」
「マ……」
「ま?」
「ま?(ポクポク)」
「マヨネーズへの愛なのれす」
「……」
「むかしむかし、マヨはちょっと可愛いのれ、ちょっとだけ苛められた事があったのれす」
 ちょっとまてと、発言の前半に思い切り突っ込みを入れそうになったが僕は耐えた。
「辛くなったマヨは『マヨネーズさんたすけてくらさい』とお願いしたら。マヨネーズさんたちが助けれくれたのれす」
 うわー……。
 調味料にまで助けを求めるイジメってちょっと所では……。
 それよりもー、なんだそのメルヘンな事態はー……。
 僕は気が遠くなった。足下の地面が何だかマヨネーズのようにゆるゆるになった気がした。
「それからはマヨはみんなに尊敬されるようになって、今ではマヨが話しかけると直立不動になって答えてくれるぐらいに出世したのれすよ、にはははは」
 お前、それは……。
 僕はモクギョの肩をがしっと掴んだ。モクギョは目をそらした。
「い、いや、ノブナガさんの言いたいこともわかります(ポクポク)私たちも努力はしてますが(ポクポク)でも、あー、ぶっちゃけ無理(チーン)」
「辛くないのか、マヨ?」
「はあ? なんでれすか?」
 僕はマヨの手を取った。ちょとマヨネーズの油分でぬるぬるしてる感じだったが、気にしてられなかった。
「強くイキロよ」
「ななな、なんれすかっ!! その同情のこもった優しい目はっ! マヨは何にも困ってませんし、辛くもないし、めいっぱい幸せれすよっ!!」
 僕はマヨを優しく抱きしめた。
 なんてけなげなんだ。マヨは。僕たちに辛さを見せまいとこんなに虚勢を張って。
「ぐあああっ!! ちょっと嬉しいれすけど、それ以上に心の底から激しい怒りが発生してきやすっ!! 酷いれすよノブナガくんっ!!」
 マヨは僕の胸のなかでポカポカと僕を撲った。
 良いんだよ、僕を撲って気が済むなら幾らでも……。
 でも、マヨはマヨネーズ臭いので僕は離れた。
 マヨはぷっくりと頬を膨らませて僕を睨んでいた。
「保健室に到着ですー(ポクポク)」

つづく
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僕の名前が決定。林原ノブナガ。
おじいちゃんが偉い戦国武将にちなんで付けた名前だが、おじいちゃんは信長が具体的に何をした人かは良く判って居なかった模様。
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by sakananovel | 2005-10-13 02:07 | マヨマヨマヨイガ、マヨネーズ

マヨ

マヨ気に入りすぎ。
なにかあると主人公がマヨを苛めるシーンが浮かびますよ!

あれですな、マヨルートのHシーンはマヨネーズまみれになってウエット&メッシーな感じで一つ(笑)
余談ですが、世界には食べ物、とくにペタペタな物にまみれてHするのが好きと言う人たちがおりまして、そう言う人たちのプレイをウエット&メッシーと言うのですな。
ああ、そこ、ググらないググラない(^^)
主人公ご愁傷様です。

前代未聞、蓄膿マヨネーズ魔法少女、マヨ! という感じで。(属性はマヨネーズ)
マヨの目下の悩みは主人公がヒロイン扱いしてくれないところだったり。
(蓄膿症のヒロインてのも、もの凄いなあ)

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 なんかかんかあって、僕とマヨは、日本刀少女との合流地点、保健室に向かって歩いている。
 マヨがうぞうぞと迫るアレに向かってマヨネーズのチューブを手榴弾のように投擲した。
「必殺、マヨネーズジェットスパイクッ!!」
 なんで、必殺技名を言うときだけ鼻が通るのだ?
 格好いいポーズのつもりであろう、珍妙なポーズをマヨが決めると、空中でマヨネーズチューブが破裂して、無数のうす黄色の槍がアレの体を貫いた。硬化したマヨネーズが槍になったようだ。そしてあたりに漂うマヨネーズの匂い。
 なんというか、とても臭いのだが、マヨネーズ魔法の威力は強大であった。
 マヨネーズから炎は出すわ(マヨネーズグレートファイヤー)
 マヨネーズから光の剣がでるわ(マヨネーズセントラルホーリーソード)
 マヨネーズでバリアーを張るわ(マヨネーズスパークリングシールド) マヨネーズ大活躍だ。
 そして、とてもマヨネーズ臭い。
 マヨはアレを倒すたびに、僕の方に誉めて誉めて光線を発して笑うのだ。
「しかし、凄い魔法だね」
「うひひ、マヨちゃんに萌え萌えれすか」
「……」
「ほ、ほんな泣きそうな顔をして黙り込まなくてもいいれは無いでふかーっ!」
 僕は溜息をついて窓の外を見た。
 依然として吹雪。
 闇の中、真っ白な雪が走り去っていくのが見えた。
「マヨネーズの残弾は大丈夫なの?」
「平気れすっ! マヨネーズさんは寂しがり屋さんなのれす。みててくらはい」
 マヨは腰から空になったマヨネーズチューブ(業務用)を取り、聖剣のように掲げた。
「コールマヨネーズ!」
 一瞬でぺしゃんこだったマヨネーズチューブは満タンに変わった。
「ちかくのキューピー工場から作り立てのマヨネーズを呼ぶことができるのれす! このまま、転校生くんと吹雪に閉じこめられても食べ物だけは大丈夫なのれす!」
 このまま、吹雪がやまなかったら、マヨと一緒にマヨネーズをチュウチュウ吸って生き延びるというのかっ!
 地獄、それはまさに地獄の光景だ!
「というかさ、僕、マヨネーズ嫌いなんだ」
「はうああっ!!!!!!!!」
 マヨはマヨネーズチューブを廊下に取り落とした。
 ドッテンボロリンと鈍い音を立ててチューブが転がる。
「な、なんれすって!」
「あの味が駄目でさ」
 マヨの目が絶望の色を浮かべた。
「か、神の食べ物を冒涜するのれすか」
 何が神の食べ物かっ! そうすると貴様は神の食べ物に使える巫女なのかっ!
「わらしはマヨネーズを愛してるのれす」
「うん」
「このままでは、転校生くんと結ばれる明るい未来がなくなるのれす」
「いや、そんな未来は絶対に来ないから安心してくれ」
「だから、マヨネーズを好きになってくらはい」
「いや、人の話を聞けよ」
 マヨは懐から小振りのマヨネーズチューブを出して僕に押しつけた。
「最初からキューピーは難しいれすから、この天然卵を使った超高級マヨネーズで舌を慣らして……」
 僕は窓を開けて超高級マヨネーズを吹雪の夜の奥底へ投擲した。
「あーーーーーー! なんてことするんれすかっ! 超高級なんれすよっ! 六百円れすよっ!」
 吹雪が吹き込んで寒いので急いで僕は急いで窓を閉めた。
「食べ物を粗末にする人はマヨ嫌いれすっ!」
 学校の廊下をマヨネーズまみれにする面白魔法少女にだけはそんなこと言われたくないぞ。 
「わたしのために~(ぽくぽく)けんかをするのはやめて~(ぽくぽく)」
 妙にリズミカルな木魚の音と共に少女が一人、暗くなった廊下に現れた。
「モクギョちゃん!」
 マヨが新しく現れた女の子にそう呼びかけた。
 少女は鐘をチーーンとならした。
 澄んだ鐘の音が廊下の奥へ反響し消えていった。
つづく
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……超痛い娘オンパレードになってきましたな。
うーむ、さすがにマヨがこんなに変に立つと、まとも系の伝奇物にはならなそうですなあ。
馬鹿伝奇?
お約束でマヨルートを構築すると、主人公はマヨと子供の頃に会っていて、マヨがマヨネーズ好きになったのは主人公のせいで、愛と癒しと感動の……。

まだ決めていない事>主人公の名前と性格。日本刀娘の性格。木魚の性格。アレ。
決まっている事>吹雪で学校に閉じこめられている。マヨ。
うーむ、収束地点が見えないなあ(笑)
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by sakananovel | 2005-10-12 10:14 | マヨマヨマヨイガ、マヨネーズ

マヨネーズは魔法の調味料

「吹雪はいつやむのか(仮題)」をつらつら考えていますな。
「サカナの後にこれやるのー?」と聞いて来たお方がおりますが、なに、素振りみたいなものでまだ解りません。
イメージが湧く>それに沿って考える>上手く育ったらコンテンツ化
こんな手順で動いてますな。

で、キャラが湧きました。
マヨネーズ魔法使い。通称マヨ。

頭の緩そうな娘であります。

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 なんかかんかあって日本刀娘とはぐれた僕は、吹雪に閉ざされた校舎を徘徊していた。
 運良く魔物は出てこなかったのだが、魔物より厄介そうな、こんな娘がいた。
「私の名前はマヨなのれす。調味料魔法使いをやってます」
 わあ、頭悪そう。
 にへらと微妙な感じに彼女は笑った。
 マヨと名乗った娘は、腰に業務用マヨネーズ(大)を五本ぶら下げていた。
「マヨネーズを使って魔法をかける事がれきます」
 僕は優しい眼差しをマヨに送った。
 そうだね、君にとって世界は厳しい所かもしれない、でも強く生きて行くんだよ。
 どんな駄目な人間にも、きっと居場所のような物がこの世界のどこかにあって、そこに行けばマヨだって本当の幸せを見つける事が出来るんだ。そう、僕は堅く信じた。いや、信じないと辛すぎた。
「あー、信じてらせんねっ!」
「とりあえず、鼻をかんで、すっきりと話しなさい」
「蓄膿症なのれ、だめなのれす」
 遠く、廊下の暗がりから、アレがしょわじょわじゅぶじゅぶと現れた。
「わ、来た、早く逃げよう」
「やっつけやす」
 マヨはそう言うと腰からマヨネーズのチューブを取って、赤い蓋をひねって開けた。
 にゅーーーーーー。という感じにてらてらと光るうす黄色のマヨネーズが廊下に複雑で何となくファンシーな魔法陣を描き出した。大きさは一畳ほどか。
 酸っぱいような、なんというか、マヨネーズ臭が廊下に広がった。
 アレはニョロニョロと無数の触手を蠢かせながらこちらに向かってくる。
「マヨ、逃げないとっ!」
 マヨネーズまみれになった触手にからみつかれて、エロゲーみたいな状況に陥ったマヨの姿が脳裏にくっきりと浮かびあがった。
 はっきり言ってぜんぜん見たくないよ。
「マヨネーズは魔法の食べ物。卵と油とお酢の三位一体。天を覆う卵の殻。地に這うは油の海。人が秘める酸っぱい気持ち。三つの力を一つに合わせ、今必殺の」
 マヨが怪しい事を言いつつ、怪しい踊りをうねうねと踊るので、僕は笑うというか、悲しむというかそんな気持ちが出る前に、もの凄く、胸が痛い。切ない。
 いいか、諦めるなよマヨ。きっと何処かにお前を受け入れてくれる優しい人たちが居る、だからくじけるな。
 僕は事情があって受け入れてやれないけどさ。
「マヨネーズ・サンダーッ!!」
 ファンシーなマヨネーズ魔法陣がピカリと光ると、アレに向けて極太の稲妻がバリバリと飛んでいった。
 発動したよっ! マヨネーズ魔法なのにっ!
 細かい放電の枝がアルミサッシにからみつき、奔流となった電光がアレを幾重にも巻いて放電していた。轟音が廊下中に轟き、オゾンの匂いと、マヨネーズ系調理パンの匂いが充満した。
 アレはシュウシュウと音を立てて消滅した。
「どうれすか! 転校生くん。わらしの魔法は」
 誇らしそうにマヨは薄い胸を張った。
「マ、マヨネーズ臭くて吐きそう」
つづく。
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by sakananovel | 2005-10-11 13:56 | マヨマヨマヨイガ、マヨネーズ