カテゴリ:伝奇話( 2 )

伝奇の裾野は結構広い模様

日本の伝奇の流れをまとめた頁があったですな。江戸時代からひぐらしまで網羅していて、いやー、どれだけ本を読んでる人なんだーという感じですね。偉人です。

魚石庵>伝奇ゲームファンのための日本伝奇入門
うーむ、勉強になるなあ。というかネット恐るべし。

これを読むと伝奇というのが、日本に代々伝わるエンターテイメントジャンルだと言うことが解りますのう。
自分ではSF書いているつもりの人も、実は伝奇を書いているのかもしれませんぞ(^^)

末國善辰巳の「時代小説を斬る」 伝奇小説第二回 純文学作家の伝奇小説
あと、ここに純文学者が書いた伝奇の話が、なんと谷崎潤一郎に芥川龍之介!! で、どっちも未完だそうですぞ。
文豪が完結できないものを(略

伝奇物が未完に終わる可能性が高いのは、風呂敷を広げやすく畳みにくいという面もあるようですね。イントロから中盤に掛けての初速が高く、そのかわり収束しにくい性質を持つのかも。
その中で
・馬鹿みたいに強い敵や強い味方を出して、戦闘の規模が想像力の限界を突破=曰く強さのインフレ(格闘物や番長物でもたまにおこりますね)
・神様とか抽象概念が敵になり、作者も読者も想像力の限界点を突破=曰く神様限界突破(石川賢の得意技、SFでもイデオンとか)
・戦いの目的や結果がぶれ始めて、キャラも作者も何やってるか解らなくなる=曰く話の疲労破壊(ブギーポップの中盤あたりとか、エバの劇場版とか)

等の障害が起こり、まとめにくくなるのかも。

プロットを最後まで考えないでやるからイクナイという意見が多々ありましたが、たぶん、書き始めた時はプロット通っているかと思われます。オチとか考えないで書く人はそんなに居ないと思うのですよ。伝奇書こうって人は大抵設定マニアなんだし。よっしゃと書きはじめて中盤辺りから障害が出始めて止まってしまうのでは? と考察しております。

伝奇を書く面白さというのは、想像力の限界ギリギリまでチキンレースする面白さといいますか。いや別にクラスの恋愛模様とか書いてもそれはそれで面白いのですが、でもお化けでるとワクワクするじゃないですか(笑) そんな簡単な動機だったりしますな。
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by sakananovel | 2006-05-16 02:21 | 伝奇話

伝奇物が未完に終わる訳

現代伝奇作品って結構未完のものが多いです。同人ゲームなんかでも途中まで書いて放り投げているサークルさんも結構おります。
なんでかなあと考えておりましたが、ふっと気が付きました。
現代伝奇物の祖父に当たる作家さんは平井和正先生なんですが、よく考えたら幻魔もウルフガイも完結しておりません。
なるほど、神祖の平井先生がこのていたらくですから、とうぜん夢枕獏センセのキマイラも完結しないわけです(笑)
わたしら、木っ端の同人伝奇ゲームのシナリオライターがなかなか完結できないのも当然ですね。

ま、冗談はさておき、なんで伝奇作品が完結しにくいかというと、ある一点を超えた時点で、話にならなくなるからではないかと思われますな。
ある一点というのは、人の頭で考えられる以上の強さを持つお化けが出た瞬間ですね。
具体的に言うと、ドラゴンを超える大きさと強さを持つ存在が出た瞬間に、強さは意味を喪失してしまい、勝ってるのか負けてるのか想像が付かなくなるのでは? と思います。強さが読者の想像力の範囲を超えてしまうので、それ以降はわかんない物になってしまうわけような気がします。
ぎりぎりドラゴンまでは飛び道具が効きますし、魔法もなんとなく行けそうです。
最悪、ウルトラマンに倒してもらえますしね。

これが、クトルフとか、それ以上の邪神とかになると、なんか怖いだけで対処法が無い感じになって、倒すよりも封ずる感じになるかと。

強さのインフレが極度に起こるので、伝奇物は完結しにくいのではないでしょうかなあ。
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by sakananovel | 2006-05-13 03:54 | 伝奇話