カテゴリ:読書( 37 )

傭兵の二千年史って本を読んで、欧州の歩兵の歴史を掴んだ

傭兵の二千年史

なんとなく中世の戦闘ってのは、騎士様が出て、ごわんごわんと暴れている印象しかなかったのだが、どうも時期によってかなり違うらしい。

最初
騎士さまが出て戦術も戦略も無しで両軍大暴れ。
騎士様が負けても、とっ捕まるだけで、身代金目的で交換される。ので死傷率は意外と低かった。
武器は槍とか剣とか、装甲はチェーンメール。

スイス傭兵
兵隊がなかなか居ないので、各国の王様はスイスから傭兵を雇うことに。
パイク(長い槍)を構えて槍衾にして進撃、スイス傭兵が無双となる。
特徴的なのは、身代金目的の捕獲をやめ、目につく者、ぜんぶぶっ殺したので、連戦連勝。

ドイツ傭兵
スイス傭兵を見て、ドイツの庶民が傭兵団を結成。スイス傭兵よりも強くなる。武器はハルバート、装甲は板金鎧。
映画で良く描かれる傭兵はこの時期の物らしい、ちなみに構成員が一万人いると、それに従う商人売春婦武器屋などが二万人付き従って、さながらパレードのようだったという。
戦争時には給料がでるからいいのだが、戦争の無いときはそこらじゅうを略奪しまくったそうな。迷惑な集団である。

傭兵が沢山生まれてしまい、戦争を終わらせるのが困難になって、三十年戦争は続いたそうだ。

オランダ国軍
初の国民徴兵軍だったらしい。
国が雇う軍隊なので士気が高く、連戦連勝、これによって傭兵団が無くなっていったらしい。

と、ざっと傭兵の歴史をなぞってみた。
ドイツ傭兵はなかなかロマンがあるのだが、すごい迷惑な軍隊なんだなあ。

欧州史もきちんと学びたいなあ。
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by sakananovel | 2013-05-14 15:02 | 読書

Angel Beats!からみるノベルゲーム系の斜陽、まおゆうにおける、VIP、ニコニコ文化圏の勃興

Angel Beats!を見て、さらに、マーマレードサンドさんのまおゆうを読んだですな。

Angel Beats!(ここよりAB)というのは、ゲームメーカーKeyのエアやらクラナドやら書いた麻枝さんがシナリオを書いたアニメですな。
keyと言えば、ここ十年のオタクシーンを牽引してきたメーカーさんの一つで、オタクのメインストリームとも言えます。
ノベルゲームブームも震源地を求めると、keyさんが第二震源のようなもので(第一震源はleaf、第三震源はTypemoon)業界に多大な影響を及ぼしておりました。
私なんかも偉い影響を受けている口で、keyの作品とは、言ってみればオタクの聖典のようなもんすな。

でABです。
keyの業界での終了を告げる作品かと思いましたよ。
実は、麻枝さんはシナリオの構成力が全くない。というのが発覚しました。(ゲームになれば少々上がりそうですが、アニメ(映像)のシナリオについては構成力がまるでないのが解ります)
結局keyというのは、才能のある人たちが偶然一時期集まっていたので、凄かった。というだけで、いまkeyの中心となっている麻枝さんは結構しょうもない、というのがばれてしまいましたですな。
ABの批判は色々出るのですが、まあ、一言いうとシナリオが破綻していて大変という感じです。
わかりやすいミスが沢山あるので、シナリオやっちゃ駄目集として、研究するのも良いかもしれませんな。

で、マーマレードサンドさんのまおゆう(魔王「この我のものとなれ、勇者よ」勇者「断る!」)を読んだですよ。
まおゆうという作品は、2ちゃんねるのVIP板発のSS(ショートストーリー)の一つで、電車男とか、ブラック会社とかの掲示板発コンテンツの仲間になります。
まおゆうは、超面白かったです。ほぼ手放しで絶賛いたしますですよ。
マーマレードサンドさん(以下ままれさん)の作風は、キャラ立て中心、ポジティブ指向で、伏線張り技能が絶妙と、素晴らしく物語作成技能が高く感じました。
まおゆうは、key作品(カノン、エア)や、月姫、ひぐらし級の、次のオタクシーンを動かす作品と思いますね。
今、書籍化が動いていて、なんと『俺の屍を越えていけ』の桝田省治氏(ゲームデザイナー)さんが動いている模様です。
まあ、大成功は確定でしょう、アニメ化まで行くかな、と言う感じ。(動いてる駄肉さんとか見たいですな)

二つの作品を比べて、ベースとなる文化圏の勃興を考察するとなかなか楽しい感じですが、まあ、それは、ご自分で体験して体感してくださいませ。
まゆおうのブームで、Vip界隈はラノベ、ノベルゲーの才能を引きつけ、新しい物語収穫地と変化していきそうな予感があります。
ネットで物語コンテンツを生産>収穫するモデルケースが確立しつつあるのかもしれませぬ。
ノベルゲーム界隈は廃れるのかな? というと、まあ、少々寂しくなるでしょうが、ゲームにはゲームの強みもありますので、滅亡は無いでしょう。

本当に物語とは面白い性格を持つコンテンツでして、宮崎駿さんだろうと、麻枝さんだろうと、ままれさんだろうと、地位や名声に関係なく、作品の完成度だけで評価されてしまう訳です。
人を引きつける。それだけの力があるならば、2ちゃんだろうと、エロゲーだろうと、劇場アニメだろうと、関係なく公平に評価されるわけです。
面白くなかったら、いくらお金をかけても、いくらネームバリューがあっても、批判されます。
ある物語を作り、評価されても、別の作品がよろしくなければ、批判されます。(トトロの絶賛、ぽにょの批判)
面白ければ、2ちゃんのスレだろうと、同人ソフトだろうと絶賛されます。

俺もがんばらなければなあ、と、まゆおうみたいな凄いコンテンツを読むと、モリモリ力がわいてきたりしますな(^^)
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by sakananovel | 2010-07-04 11:53 | 読書

北方三国志を読んだ

三国志関係は吉川三国志に始まり、コナミの三国志(ファミコン)、コーエーの三国志、横山三国志(漫画)と色々たしなんで参りました。
で、北方三国志であります。

基本事項や戦史などはは従来作どおり押さえてあるのですが、キャラのアレンジが良い感じです。
リョフとか張飛とかの暴れん坊キャラの純情が良い感じ。
文章もきりっとしていておいしかったですな。

でもよく考えたら、北方先生が書いた三国志SSとも言えるのですな。
有名歴史物というのはそういう形で作られていくのかも。
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by sakananovel | 2010-06-12 18:15 | 読書

表紙狙いで伊豆の踊子

>>表紙
「学生さん、私の心の力を見なさいっ!! 出よ、ペニンシュラ・ダンサー!!!」
と、スタンドを出してしまいそうな、荒木飛呂彦先生の表紙の伊豆の踊子を買いました。

まあ、中身は普通の川端康成の伊豆の踊子なんですが(^^;
とりあえず、再読しました。
学生の頃読んだ時は、別にどうという事もない作品だのう、という感想しか持てなかったのですが、今読むと、偉い作品なのだなあと、やっと実感しましたよ。
心情の立ち上がり方が凡庸でなく、また、踊り子も萌えであります。
エンターテーメントでないので、特に何の事件も無く、また、強いドラマ性も無く、ただリアルに情景が進んで行くのでありますな。

今読んで解ったのは、主人公の学生さんは一高(のちの東大)の生徒で、いわば、この時代の貴族なんですね。
そして、作品の時代の踊り子ってのは、超下層階級で、超貧民な感じな訳です。
貴族と貧民の心のふれ合いみたいな側面もあって、それが作品にツヤのような物をだしてるような感じもあります。

巻末の橋本治先生の解説もナイスなので、お勧めであります。

他に、色々な短編が入っていて、川端康成先生の色々な側面が見れてオモロイです。
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by sakananovel | 2008-11-05 14:57 | 読書

ダンテの神曲を読み中

今天国編だす。
地獄編、煉獄編はオモロイ。が、天国編はベアトリーチェがなんかダンテに向かって「おまえはー」とか言うので、ちと、げんなり。ひょっとするとこやつめはツンデレなのかもしれない。
天国はなんか光り輝いているばかりで、キラキラしてるけど、あまり印象にのこらんすな。

解説を先読みしたら、ダンテさんは吉田兼好さんと同じぐらいな時代に生きた人らしい。(日本だと鎌倉時代あたり)
それにしては、文に冗長な部分がなくて良いですな。さすが世界的な大詩人だけはあります。

でも、政敵とか、むかついた人をかってに地獄に落として、うさをはらすのはいかがなものかと(^^;
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by sakananovel | 2007-12-06 14:07 | 読書

失楽園を読んだ

天使と悪魔の円舞とか書いてるので、遅まきながら、ミルトンの「失楽園」を読んだのである。決して渡辺純一の失楽園ではない。(というか、日経新聞連載時に渡辺失楽園は読んでいたのだ)

で、読んだのである。
メッチャ面白かったであります。
もうちょと格調高い物かなあと思っていたのですが、エンタテーメントしてますなあ(^^)
ルシファーさんの負けず嫌いの言い訳がすごく格好良く共感できて素敵。
ベルゼゼブの旦那も良い味だしてます。
「天国に涙はいらない」でお馴染みのアブデル先生は頑固で威勢が良くてかっこいいですなあ。
ラファエルさんは気さくでいい人っぽいし、ミカエルさんは頼りがいがありそう。
ウリエルさんは、なんか太陽に一人こもってクールな感じ。
ガブリエルさんは、あんまキャラ立ちはしてませんでしたな。

アダムは善人で律儀で良い奴でした。
イーブは美人で女性らしい。
サタンが蛇になってイーブを見るシーンがあるのですが、あまりにイーブが綺麗で愛らしいので、ほーっとなってしまい、サタンがその瞬間善人になってしまったというのが愉快でありました。(そのあと、いかんいかんと悪の炎を燃やすのですが)

それぞれの登場人物の心の流れ、善意、愛情、嫉妬、憎悪、いらだち、等が凄くよく書かれていて楽しめました。
あと、さすがは叙事詩だけあって、情景が細かくて綺麗でありました。

主たる神は、創造物に自由意思というものを与えたので、偉大な天使ルシファーからして、放漫になって右往左往というのが面白かったですな。

伝奇系とか天使系悪魔系書く人にお勧めです。
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by sakananovel | 2007-12-01 16:55 | 読書

「人殺しの心理学」を読んだ

鏡先生の講座で枕に紹介されていた「人殺しの心理学」を読みましたです。
ものものしいタイトルなんですが、内容は戦場での人殺しについて書かれた本であります。

びっくりしたのは、戦場でも普通の人は人殺しをしたくないらしいです。
第二次大戦前までは全兵士の15%ぐらいしか敵に向けて発砲できないらしいのですな。
銃をうたない兵隊さんは何をしているかというと、弾込めしてみたり、負傷者はこんだりと、まるで、引っ越しの時に物運ばないでよそ事をする、困った親戚みたいな事をするそうな。
大砲や、銃機関銃とかの、遠距離、もしくはゾーン攻撃の兵隊さんは、人に直接照準する訳ではないのでそんな事は無いらしいのですが、近距離で長銃を撃つような普通の歩兵さんは人の形が解るので、「打つのがイヤ」らしいのです。
で、よそ事するか、景気づけに空に向かって発砲するか、敵の方に打つとしても、照準をわざと外して当たらないようにする。との事。
牧歌的な戦争ですなあ。

で、こりゃかなわんと、軍隊のエライ人がベトナム戦争辺りで訓練のやり方を変えたそうなんですよ。
人型の的を使って打つ方法に変更したところ、なんと、人のへの発砲率が15%から95%にまで飛躍的に上昇したらしいです。
条件反射で勝手に撃つような訓練ですね。
これで万々歳、と行かないところが人の心理の奥深い所で、今度は人を殺してしまったというトラウマで精神的にまいってしまう人続出、ベトナム帰還兵問題として大問題になったそうな。

いや、面白い本でした。
人間の大部分はそんなに凶暴な生き物ではないんだなあと、ちょとほっとします。
バトル物シナリオを書いている人にお勧めですよう(^^)
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by sakananovel | 2007-10-27 16:06 | 読書

最近のお子様はこんな良質のファンタジーを楽しんでいやがりますか

何の話かというと、上橋 菜穂子さんの「精霊の守り人」を読んだ感想なのですな。

ものすげえファンタジーです。
何より設定とかが大好物。
主人公は三十代のおばさんの短槍使いの用心棒というアダルトさ。
戦闘もかっちり描いてあって良い感じ、凡百のアクション物が霞むぐらい渋くて格好いい。
この人が異界の存在に取り付かれた皇子さんを助けて冒険するんですが、この異界の魔物の正体がまた良い感じ。

著者さんの略歴をみると、文化人類学者さんらしいですぞ。
なるほど、という感じ。

元は児童書として(あの設定で)売られて、ベストセラーになり、新潮文庫に入った模様です。
BSでアニメもやってる模様ですな。

とりあえず、本物のハイファンタジーが読みたい人は是非。
世の中には凄い作家さんがいるなあと私は思ったですな。
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by sakananovel | 2007-08-23 11:47 | 読書

宮城谷三国志

宮城谷昌光先生の三国志を読んでいる。
文藝春秋連載の奴で、今もまだ連載中であります。

この三国志は演義を元にしているものではなく、正史の方を元にしてるので色々違うです。

チョウセンが出てこないよー、なんかリョフが適当にトウタクを倒してるぞー。
ホンエンショ(エンショウ)は、まあ、演義と同じでアホですな。
劉備がなんかキモイ。

第一巻は凄くて、なんと、曹操のお爺さんの代、宦官である曹騰の幼少の頃から、物語がはじまるっすよ。
なんで、三国の時代に世が荒れたのかが、くっきりと解ります。
外戚っていって、皇后の一族が高位を得て、政治がめちゃめちゃになっていく様が良くわかるのでありますなあ。

知らない武将も一杯出てきます。えー、豪傑って描いてあるけどこんなひと知らんっす。
って、人も一杯。
たまに、ジュンイクとかチョウリョウとかお馴染みの武将さんがでてくると嬉しいっす。

おもろいですな。
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by sakananovel | 2007-06-07 23:16 | 読書

宮城谷昌光を読んでいる

宮城谷昌光というのは古代中国を舞台にした小説を産出している作家さんである。
時代は春秋戦国時代あたりが中心です。
紀元前ですよ、三国時代よりも、項羽と劉邦時代よりも、もっと前です。封神演義で書かれている周の国が起こり、その周の力が弱くなって戦国となったのが春秋時代ですね。
ちなみに封神演義に書かれている時代の話も書かれています。太公望とか。
宝貝とか仙人とかスープーシーとかは一切出てきませんが(笑)

とりあえず、波瀾万丈でとても面白い(^^)
イメージが湧く文を書かれる方で、くっきりと場面が浮かびます。
どんな時代を書いても、登場人物を人間として書いているので共感できたり身近に感じたりできます。

場景の描写が凄く良いです。
ダイアローグ(会話)も丸くてとても良い感じ。

オタク系の人だと、十二国記のインスパイア元と考えれば入りやすいかも。
たぶん、小野不由美さんがキングに影響を受けて屍鬼を書いたように、宮城谷昌光さんを読んで十二国記を書いたと思われます。(スウグとか猩々とかがでてきますし、話の流し方が似ています)
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by sakananovel | 2007-04-13 14:18 | 読書